2019年03月30日

金正恩体制打倒を目指す「自由朝鮮」の正体

Adrian Hong Photo.png

北朝鮮の金正恩政権の打倒を掲げる組織「自由朝鮮」が日本時間の3月27日、スペインの首都マドリードで起きた北朝鮮大使館襲撃事件への関与を認める声明をウエブサイトで公開しました。

この「自由朝鮮」はいったいどんな組織なのか。そして、それを率いている人物とはいったい何者なのか。

オシント(オープン・ソース・インテリジェンス、公開情報諜報)等を活用して調べたところ、北朝鮮大使館襲撃の主犯格であり、かつ、この「自由朝鮮」を率いているのは、米カリフォルニア州サンディエゴ出身の在米韓国人2世で、名門エール大学を卒業した人権活動家、エイドリアン・ホン・チャン氏(以下、ホン氏)であることがわかりました。

それを踏まえて、古巣・朝日新聞のウエブロンザに取り急ぎ寄稿しました。


サンディエゴと言えば、私にとっては思い出が深い場所。コロンビア大学院ジャーナリズムスクール(J-School)留学時代にニューヨークから何度も取材に行った場所だ。J-Schoolの卒論としてアメリカに亡命した脱北者について書いたのだが、その脱北女性が、サンディエゴにいる在米韓国人に保護されていたからだ。

その時の英語記事はこちらにあります。

日本語でも書き、週刊文春に掲載されました。(ここだけの話、原稿料は15万円もいただきました!当時貧乏留学生だったので、大変ありがたかったです!毎日、チョコパンと牛乳ばかり飲食しておりました。NYマンハッタンなので2年間で学費と生活費込みで1200万円ぐらい費やしましたから。)

サンディエゴやロサンゼルスには、韓国から移住してきた在米韓国人が大勢います。

その脱北女性を取材するために、足を運んでいると、サンディエゴの在米韓国人のコミュニティーの集会にも顔を出せるようになりました。川崎の桜本という在日韓国・朝鮮人が多い所で生まれ育ち、幼なじみには在日の友人が多いことを、その脱北女性の保護者となっていた男性のハンさんには伝えていました。なので、ハンさんとその家族は、僕には心を許してくれたよう。自宅に数泊も泊めてくれて、同じ屋根の下にいた、その脱北女性にずっとインタビューできることになった。脱北女性は僕に平壌冷麺を作ってくれた。

しかし、そのハンさんも地元の在米韓国人たちの集会前には、僕に「集会の始まりにあいさつをして、日本が過去に朝鮮で行ったことについて謝罪してほしい」とお願いしてきました。そうすることで、日本人の私がみんなと仲良くなれるからと。。。「僕の世代は朝鮮の植民地には関係ないのに」と思わなくはなかったが、結局、言われた通りにそのようにしたことで、彼らは私に打ち解け、一緒に社交ダンスまでできるようになりました。

このエイドリアン・ホン氏も、このサンディエゴの在米韓国人のコミュニティーの一員で、きっと当時の取材先をたどっていけば繋がるだろう。

彼についての記事を書いたものの、少し複雑な思いをしている。

当時、脱北者を取材しただけでも、正直、こんな非人道的な北の独裁体制を倒したい、倒した方がいいと思った。

ホン氏の気持ちは僕なりによく分かる。

しかし、どんな理由があれ、一国の大使館を襲撃するのはやはり間違いだ。

今後の展開にも目を光らせていきたい。

posted by Kosuke at 04:37| Comment(0) | ウエブロンザ
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